1998年8月8日


朝6時 起床

今日もマッキーさんと大波さん家で仕事だ。




午前中は倉庫でジャガイモの選別。

昨日収穫したジャガイモを大きさ別に分けるのだが、なかなか速いスピードで流れてくるジャガイモを

一瞬で大きさを判断し、振り分ける作業は、見た目よりも大変だ。





一部のジャガイモは「〇ルビー」の商品になるとの事。



「どうりで、〇・ラ・ポテトは美味しい訳だ…。」




お昼ご飯を食べると、みんな30分位の昼寝をする。



農作業→ご飯→昼寝コースは

何故か生きてる実感が湧いてくる。





13時


大波さんの「さあ、やるべ。」のかけ声で目を覚まし午後は畑へと向かった。





ジャガイモの収穫が始まり、今日もひたすらジャガイモ拾い…。





17時に仕事を終えると大波さんが



「2週間位仕事が忙しいから、うち専属で来てくれねぇか?

もちろん週1・2位は休みでえぇから。」



と言ってくれた。




僕は嬉しくて



「こちらこそお願いします。」と



即答した。





宿に帰ると、今日はシェフが仕事だったのでご飯が無い…。



米は、長期泊まってる人みんなでお金を出し合い、購入しているので、炊いてくれてあるのだが


料理をした事のない僕はおかずが無い・・・。






他の人達は、野菜炒めを作ったり、レトルト食品を温めたりとそれぞれ自分の飯を用意し始めた。


僕が、どうしようか悩んでいると、シェフが




「昨日の余りがあるから食べるか?」

と、声をかけてくれる。

ありがたく頂いてそれを晩御飯にした。





今までも、高校を卒業してからすぐにアパート暮らしだったので

「帰ったらご飯が出来ている」なんて生活ではなかったが




近くにコンビニもあったし、

会社の給食を一日2つとって、昼夜同じ食事を食べたりして

なんとか食事をしてきた。



しかし、ここでは近くにコンビニがある訳でもないし、ましてや給食なんてない。




「自分でなんとかしなくちゃな…。」



少し料理に挑戦してみようと思った。




食事を食べた後、実家に電話して

宿で生活を始めた事、農作業の仕事をしてる事を報告すると




さすがにホッとした様子だ。

兄の友人も一緒という事もあって、かなり安心したらしい。




「長期の仕事が決まり、すごく嬉しい。

働けることが嬉しいなんて初めての感情かも。」


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1998年8月8日
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